ビザ速報で**「NOT YET CURRENT(未到達)」**という結果を受け取ることは、特に米国内に一時滞在ビザで滞在している申請者にとってはもどかしい瞬間です。これは、グリーンカードを取得するための最終手続きであるForm I-485(ステータス変更申請)を提出できるまで、引き続き待機列にとどまる必要があることを意味します。しかし、この待機期間はただ手をこまねいて過ごす時間ではありません。合法的な滞在身分を維持し、ビザを延長し、キャリアを守るための極めて重要な戦略が存在します。
当サイトの総合ガイドをご覧ください:米国移民制度の完全ステップ・バイ・ステップ解説。
法的免責事項
免責事項:本記事の内容は教育・情報提供を目的としており、法的助言を構成するものではありません。移民法および規制は複雑で頻繁に変更されます。個別の案件については、必ず米国移民法弁護士にご相談ください。
目次
1. 計算機ステータスで表示される主要用語の解説
「未到達(Not Yet Current)」ステータスに関連する重要用語の定義は以下のとおりです:
- Not Yet Current(未到達): 申請者の優先日が、当月ビザ速報の該当カットオフ日よりも新しい日付であることを示します。ビザ番号はまだ利用できず、Form I-485は提出できません。
- ステータスの維持(Maintenance of Status): 米国内に滞在している間、常に合法的な非移民ステータス(H-1B、L-1、F-1、O-1等)を途切れなく保持する義務。承認済みのI-140やI-130自体は滞在許可を付与しません。
- AC21(21世紀アメリカ競争力法): 待機期間が長期化している高度専門人材に対し、ビザ延長やグリーンカード申請の雇用主変更(ポータビリティ)を認める連邦法。
- H-1B延長: PERMやI-140の保留・承認に基づき、通常6年の上限を超えてH-1Bステータスを1年または3年単位で延長する手続き。
2. 米国内での合法ステータスの徹底維持
優先日が未到達の在米申請者にとって最も重要な原則は、**自力での合法的非移民ステータスの維持**です。
雇用主のForm I-140や家族のForm I-130の承認通知は、米国に居住・就労する権利を直接与えるものではありません。優先日がCurrentになりForm I-485(ステータス変更申請)が正式受理されるまでは、独立した有効な非移民ビザを保持し続けなければなりません。
現在のビザの有効期限(I-94)を常に把握し、遅くとも期限の6ヶ月前には雇用主とともに延長申請手続きに着手してください。不法滞在期間(Unlawful Presence)が発生すると、将来の永住権申請が却下されたり入国禁止措置が科される危険があります。
3. AC21法に基づくH-1Bビザの6年超延長
H-1Bビザ保持者には、AC21法の規定に基づき通常の6年上限を超えて延長することが認められています:
- 1年単位の延長: 6年の上限に達する365日以上前にPERM労働認定書またはForm I-140が提出されている場合、1年ごとの延長が可能です。
- 3年単位の延長: Form I-140が承認済みであり、国別割当制限(バックログ)のために優先日がまだCurrentになっていない場合、3年ごとの延長が可能です。
これは非常に強力な救済制度であり、優先日の前進を待つ間、合法的に米国内で就労を継続することを可能にしています。
4. 転職とキャリアモビリティ:AC21ポータビリティ規則
長期の待機期間中、キャリアの停滞に悩む方は少なくありません。AC21規則では、待機中の転職に関して以下の道が開かれています:
I-485提出前の転職(I-140優先日の引き継ぎ)
I-140承認後にI-485を提出する前に雇用主を変更する場合、元の承認通知に記載された**優先日(Priority Date)**を新しい雇用主に引き継ぐことができます。新たな雇用主のもとでPERMおよびI-140を再申請する必要がありますが、待機列の順番は維持されます。
I-485提出後の転職(I-485ポータビリティ)
Form I-485を提出し、受理から**180日以上**が経過している場合、同種または類似の職種(same or similar occupational classification)であれば、最初からやり直すことなく転職できます。この場合、Form I-485 Supplement Jを提出してポータビリティを証明します。
5. 待機期間中に進めておくべき具体的準備
ビザ速報の動きを待つ間、以下の実務的な準備を進めておくことを推奨します:
- ビザ速報の動向注視: 毎月10〜15日頃の発表を確認し、表Bが開放された月に即応できるようにします。
- 税務および給与記録の保管: 確定申告書(W-2、Tax Return Transcript)や給与明細を保管し、適法雇用の証明を用意しておきます。
- 住所変更の届出: 米国内で転居した場合は、10日以内にUSCISのForm AR-11オンライン届出を行ってください。
6. よくある質問(FAQ)
優先日が未到達の状態で米国外へ渡航できますか?
パスポートに有効なH-1BやL-1のビザスタンプがあり、復職先が維持されていれば渡航可能です。スタンプの期限が切れている場合は在外領事館での更新面接が必要です。
優先日未到達の間、配偶者や子供のステータスはどうなりますか?
扶養家族(H-4やL-2等)も主申請者に従属する有効なステータスを個別に維持しなければなりません。主申請者の優先日がCurrentになりI-485を提出するまで、永住権の申請はできません。
優先日の再利用(Recapture)とは何ですか?
以前の雇用主で承認されたForm I-140(不正等で取消されていないもの)がある場合、その優先日を新しい雇用主による新規申請で引き継ぐ(保持する)ことができます。
7. ビザ待機列の計算
最新のビザ速報における優先日の到達状況やカットオフ日の推移は、ホームページの計算機で即時に判定できます。
ビザ待機列計算機
優先日と最新のカットオフ日を照合し、現在の待機状況を瞬時に判定します。