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Blog/ビザ速報ガイド

米国ビザ速報(Visa Bulletin)の完全解読法:優先日、表Aと表Bの違いと申請時期

2026年8月31日•読了目安 8分

毎月8日から15日頃、世界中の移民希望者や専門職が米国務省のウェブサイトを更新し、ある文書の公開を待ちわびます。それがビザ速報(Visa Bulletin)です。

お役所的な日付の表に見えますが、ここには「いつグリーンカードを申請できるか?」「いつ労働許可(EAD)が手に入るか?」「あと何年待てばよいか?」という人生を左右する答えが書かれています。

本ガイドでは、ビザ速報の仕組み、表Aと表Bの違い、優先日の見方、月ごとの動きへの対応策をわかりやすく解説します。

1. 基本原理:なぜビザ速報が存在するのか?

米国議会は、各会計年度に発給できる永住権(グリーンカード)の数に厳格な法定上限を設けています:

  • 雇用ベース永住権: 全カテゴリー(EB-1〜EB-5)合計で年間約14万件の上限。
  • 家族ベース永住権: 優先枠(F1〜F4)合計で年間22万6000件の上限。
  • 国別7%制限(Per-Country Ceiling): 申請者の人口に関わらず、1カ国あたりの割当は全体の7%を超えてはならないという厳格な国別上限。

需要が供給枠を大幅に上回るため、申請者は順番待ちの列に並ぶ必要があります。その順番を管理する番号札が優先日(Priority Date)です。

2. 優先日(Priority Date)とは?どこで確認する?

優先日とは、あなたが列に並んだ公式な受付日のことです:

  • 雇用ベース申請者(EB-2、EB-3): 雇用主が労働省にPERM(労働証明)を申請した日付(EB-1やNIWの場合はI-140請願書の提出日)。
  • 家族ベース申請者(F1〜F4): USCISがForm I-130請願書を正式に受理した日付。

USCISから届く承認通知書Form I-797 Notice of Actionの左上にある「Priority Date」欄で確認できます。

3. 表Aと表Bの違い:極めて重要な区別

毎月のビザ速報には、雇用ベースと家族ベースそれぞれに2つの表が掲載されます。この違いを正しく理解してください:

表A:Final Action Dates(最終決定日)

永住権が正式承認・発給される期日

USCISがI-485を承認してカードを発行できる日付、または大使館で移民ビザを発給できる日付です。あなたの優先日が表Aの日付より前であれば、実際のビザ枠があなたに割り当てられます。

表B:Dates for Filing(申請提出日)

書類を提出できる期日

表Aより数カ月〜数年先の日付が設定されます。USCISがその月の利用を認めた場合、米国内在住者はI-485の提出が可能となり、早期に就労許可(EAD)等を取得できます。

4. 今月Form I-485を提出できるかの判断方法

米国内でH-1BやL-1などの一時就労ビザで滞在している場合、I-485を提出できると大きなメリットがあります:

  • EAD(就労許可): ビザスポンサーに縛られず、本人および配偶者が自由に働くことができます。
  • Advance Parole(渡航許可): 大使館でビザスタンプを取り直すことなく、海外渡航と米国の再入国が可能になります。
  • AC21規定による転職: I-485提出後180日が経過すると、同種職種への転職が可能になります。
USCISの月次告知: 国務省がビザ速報を発表した数日後、USCISは公式ウェブサイトで「今月は表Aと表Bのどちらを使ってI-485を受理するか」を発表します。郵送前に必ずUSCISの指示を確認してください。

5. ビザ速報の動き:進展・停滞・後退(レトログレッション)

前月の速報と比較すると、以下のいずれかの動きを示します:

  • 前進(Advancement): カットオフ日が先の日付に進みます。新しく申請資格を得る人が増えます。
  • 停滞(Freeze): 前月と日付が変わりません。未処理の申請件数が多く、審査が詰まっている時に発生します。
  • 後退(Retrogression): 日付が過去に戻ります。需要が年間割当上限を超過しそうな場合に国務省がブレーキをかける措置です。後退前に提出済みのI-485は有効に保持されますが、最終承認は日付が再び追いつくまで保留されます。
  • Unavailable(U): その年度の枠が100%完全に使い切られた状態です。新会計年度(10月1日)まで発給が一時停止されます。

6. 優先日が順番に到達したときのアクションリスト

あなたの優先日が該当した際は、速やかな対応が不可欠です:

  1. 移民健康診断(Form I-693): USCIS指定医(Civil Surgeon)を受診し、予防接種と健康診断を直ちに済ませます。
  2. 身分関係書類の収集: 出生証明書、婚姻証明書、戸籍謄本の英訳および公認翻訳を準備します。
  3. 速やかな申請郵送: 将来の後退リスクに備え、該当月中に確実にI-485一式を郵送します。
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